まさに錦秋

 今年は秋がある。昨年、一昨年と夏から急転冬になった感があり、今年もそうなるかと思ったら、思いのほか秋が長い。春先の三寒四温ならぬ三温四寒で徐々に秋が深まっていく。最低気温が一桁になったのは11月初め。11/25になっても相変わらず一桁後半のまま、最高気温が高くなったり低かったりが続いている。

そのせいか、赤い葉も、黄色い葉も多く緑、赤、黄が降り混ざって錦秋の風情となっている。サクラは早期落葉などで葉の赤さを楽しむことがなかった最近だが、今年は朱色というか黄色味がかった淡い赤の葉が、落ち着いたムードを醸し出している。

都会のサクラの紅葉

残念ながら天神山のサクラは10年程前に日照を遮られ完全に枯死してしまった。最近、サクラの花がみたいということで、苗木を4カ所に植え成長を見守っているが、まだ花を付けるに至っていない。

サクラ(関山)の苗木

 赤い色つまり紅葉はアントシアニンで日射による細胞の破壊を抑えて、光合成をより長く続けようとしているあらわれだ。一方、黄葉は、光合成を強力に行うクロロフィルが抜け、カロテンのみで維持している状態。次には葉の栄養は、枝幹を通じて樹体に戻っていき、春の出葉のために蓄えられる。また、離層形成と言って、葉を林床に積極的に落とす機構をそなえている。勢いよく葉が落ちるのは健康な証拠。衰弱した葉は付いたままのことも多い。

そして落ちた葉は小さな虫(蟲と書くたぐい)達によって分解、腐植となって樹木の栄養源となる。だから、原則、落葉を木の下から取り除いてはいけない。

そしてすぐそこに冬が待ち構えている。

サザンカが咲きはじめた
自然共生サイト管理人。樹木医。松戸市在住。羽黒派修験道 山伏先達。

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