ツバキを見て被子植物の生殖を思う

今年のツバキは花が多く、咲く期間も長い。風が吹くことも多くツバキの花はポタポタと花弁ごと落ちる。ここがサザンカとの大きな違い。地面には、沢山の雄しべを観察することができる。

花弁ごと花が落ちるが、雌しべはどこにあるのだろう。落ちた花に雌しべがあったら実が成るはずがない。柱頭は? これは花の付け根を観察しなければならない。

これは柱頭が3つあるのか?下の膨らみは、すでに実ができ始めているのだろうか。更に探してみる。

おそらく花が落ちたばかりの雌しべ、柱頭、萼。雌しべにしっかり花粉が付いている。

白ツバキの花

こちらはすでに雌しべが落ち、萼も枯れ、結実がはじまっているようだ。

さて、被子植物は重複受精という複雑な生殖の仕組みを持ってる。そのすべては解明されていないようだが、精細胞は、分かれて、1つは卵細胞に、もう一つは中央細胞に付く。卵細胞は胚種となり子供となり、中央細胞は胚乳となって発芽の栄養となる。種は胚乳に包まれている。被子植物と言われるゆえんだ。

この仕組みは、白亜紀(1億3500万年前〜6500万年前頃)に獲得したとされている。恐竜がいた頃である。(恐竜時代の花)樹木はこの仕組みを獲得したことで、綺麗な花を咲かせて昆虫を呼び、昆虫とともに進化し、多様性を獲得して大きく発展することになる。

自然共生サイト管理人。樹木医。松戸市在住。羽黒派修験道 山伏先達。

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